『トイ・ストーリー4』は、ピクサー・アニメーション・スタジオが制作し、2019年に公開された人気シリーズの第4作目です。
前作『トイ・ストーリー3』から9年後に公開され、ウッディやバズ・ライトイヤーといったお馴染みのキャラクターたちが再び登場します。
本作では、おもちゃたちの「自由な人生」というテーマが描かれ、ウッディがこれまでのシリーズで見せなかった新たな選択をする姿が感動を呼びました。
また、新キャラクターのフォーキーや、20年ぶりに再登場したボー・ピープの活躍も見どころの1つです。
『トイ・ストーリー4』は、笑いと涙が絶妙に交じり合った感動的な作品で、シリーズファンにとっても新たな発見がある映画となっています。
映画情報
公開日 | 2019年6月21日(アメリカ)、2019年7月12日(日本) | |
上映時間 | 100分 | |
監督 | ジョシュ・クーリー | |
脚本 | ステファニー・フォルサム、アンドリュー・スタントン | |
ジャンル | アニメーション、コメディ、アドベンチャー |
解説
『トイ・ストーリー4』は、監督にジョシュ・クーリー、脚本にはステファニー・フォルサムとアンドリュー・スタントンが参加した、ピクサー・アニメーション・スタジオの代表作です。
前作『トイ・ストーリー3』が多くの人々に感動を与え、シリーズが完結したと思われていた中での続編として注目を集めました。
本作は、「おもちゃにとっての幸せとは何か?」を問いかけるテーマを中心に、さらに深いストーリーが描かれています。
製作には、ピクサーのベテランスタッフが集結し、作品の質の高さが保たれています。
主な出演者
トム・ハンクス | ウッディ | 『フォレスト・ガンプ』、『キャスト・アウェイ』 |
ティム・アレン | バズ・ライトイヤー | 『サンタクローズ』シリーズ、『ギャラクシー・クエスト』 |
アニー・ポッツ | ボー・ピープ | 『ゴーストバスターズ』、『ヤング・シェルドン』 |
トニー・ヘイル | フォーキー | 『Veep/ヴィープ』、『アレステッド・ディベロップメント』 |
キーガン=マイケル・キー | ダッキー | 『キアヌ』、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』 |
ジョーダン・ピール | バニー | 『ゲット・アウト』、『モンキーマン』 |
クリスティーナ・ヘンドリックス | ギャビー・ギャビー | 『マッドメン』、『グッドガールズ: 崖っぷちの女たち』 |
キアヌ・リーブス | デューク・カブーン | 『マトリックス』、『ジョン・ウィック』シリーズ |
キャスト解説
『トイ・ストーリー4』では、シリーズの定番キャラクターたちが再び登場。
ウッディ(トム・ハンクス)は引き続き仲間を導き、バズ・ライトイヤー(ティム・アレン)も共に冒険を繰り広げます。
ボー・ピープ(アニー・ポッツ)は新たに自立した女性として復活し、独自の生き方を見せます。
新キャラクターでは、トニー・ヘイルが声を担当するフォーキーが特に注目されています。
彼はボニーによって作られた手作りおもちゃで、自分の存在意義に悩む姿が感動を呼びます。
また、クリスティーナ・ヘンドリックスが演じるギャビー・ギャビーは、アンティークショップに住む人形で、彼女の葛藤が物語の大きなテーマに絡んでいます。
そして特筆すべきは、キアヌ・リーブスが声を担当するデューク・カブーン。
キアヌはアクション映画で培ったカリスマ性をこのキャラクターに注ぎ込み、観客に強い印象を与えました。
彼の特徴的な声とユーモラスなセリフが作品にさらなる深みを与え、キャラクターとしてのデューク・カブーンに命を吹き込んでいます。
あらすじ
『トイ・ストーリー4』の物語は、前作『トイ・ストーリー3』でアンディから新しい持ち主ボニーのもとへと渡ったおもちゃたちが中心です。
ウッディは、ボニーのために尽力しながらも、新しいおもちゃとして手作りのフォーキーが加わったことで、役割に悩むようになります。
フォーキーは、自分が「おもちゃ」としての存在に疑問を持ち、逃げ出そうとするため、ウッディは彼を守るべく奮闘します。
ボニーと家族がキャンピングカーで旅行に出かける中、ウッディたちは新たな冒険に巻き込まれます。
その中で、ウッディはかつての仲間であり、長年姿を消していたボー・ピープと再会。
彼女は以前とは異なり、強く自立した姿を見せ、ウッディに新たな視点を与えます。
物語は、ウッディが「おもちゃ」としての使命に改めて向き合いながらも、新しい選択肢を模索する姿を描いています。
友情、家族、そして自由をテーマにしたこの作品は、笑いと感動が満ちた冒険となっています。
見どころ
『トイ・ストーリー4』には、魅力的なキャラクターたちや感動的なシーンが多くあります。
特に注目したい見どころを3つに分けて紹介します。
ウッディとボー・ピープの再会と成長
本作では、ウッディと20年ぶりに再登場したボー・ピープの再会が大きな見どころとなっています。
以前のボーは優しくおしとやかなイメージでしたが、今回はパンツルックに身を包み、強く自立した女性として描かれています。
ボーとの再会を通じて、ウッディはおもちゃとしての使命に疑問を抱き、新たな生き方を模索するようになります。
この2人の絆の深まりや、ボーの変化が物語に大きな影響を与えており、感動的なシーンが続きます。
新キャラクター・フォーキーの葛藤
手作りのおもちゃであるフォーキーは、物語の中心的なキャラクターです。
彼は「自分はゴミ」と信じて疑わず、ゴミ箱に戻ろうとする姿がユーモラスに描かれています。
しかし、ウッディや仲間たちとの交流を通じて、「おもちゃ」としてのアイデンティティを少しずつ受け入れていきます。
フォーキーの存在は、「おもちゃとは何か」という深いテーマを提示し、観客に考えさせる要素となっています。
キアヌ・リーブス演じるデューク・カブーンの華麗なスタント
カナダ出身のスタントマンおもちゃ、デューク・カブーンは、キアヌ・リーブスの声でユーモアたっぷりに描かれています。
彼の大胆でユニークなスタントシーンは、映画のアクション要素として非常に印象的です。
キアヌ・リーブスが持つカリスマ性とエネルギッシュな演技が、デューク・カブーンを魅力的なキャラクターに仕立て上げており、観客を楽しませるシーンの1つです。
感想と分析
『トイ・ストーリー4』は、シリーズの長年のファンにとって感慨深い作品です。
新たなキャラクターの登場とウッディの決断により、これまでの「おもちゃとしての使命」に対する新たな視点が提示されました。
今回はその中で特に印象に残るポイントを2つに分けて分析します。
ウッディの選択と自由のテーマ
本作で最も重要なテーマの1つは「自由」です。ウッディは、長い間「おもちゃとして子供に尽くすこと」を使命としてきましたが、ボー・ピープとの再会や冒険を通じて、その使命に疑問を抱くようになります。
シリーズを通して彼は子供たちのために存在し、役に立つことが「おもちゃとしての幸せ」と信じてきましたが、ボーは誰かの所有物ではなく、自分の意志で自由に生きることを選択しています。
この対比がウッディに新たな選択肢を示し、最終的に彼は新たな道を歩む決意をします。
この決断はシリーズの大きな転換点であり、観客に「自由とは何か」を考えさせるメッセージが込められています。
新キャラクターたちが示す新しい価値観
『トイ・ストーリー4』では、フォーキーやデューク・カブーンといった新キャラクターたちが物語を動かす重要な存在となっています。
フォーキーは自分をゴミだと思い込むユニークなキャラクターであり、アイデンティティや自己肯定感といった現代社会での問題を象徴しています。
彼が仲間との交流を通して「おもちゃ」としての自分を受け入れる過程は、観客に深い共感を与えます。
一方、デューク・カブーンは、過去に縛られながらも自分を解放しようとする姿が描かれています。
彼らの存在は「個性の尊重」や「自己受容」といった新しい価値観を提示し、これまでのシリーズとは異なる新鮮さをもたらしています。
ターゲット層
『トイ・ストーリー4』は、幅広い年齢層に向けた映画ですが、特に以下のような人々におすすめしたい作品です。
シリーズのファン
1995年に第1作が公開された『トイ・ストーリー』シリーズのファンにとって、本作は見逃せない作品です。
ウッディやバズといったお馴染みのキャラクターたちが再登場し、懐かしい雰囲気を感じられる一方、物語は進化し続けています。
『トイ・ストーリー3』で感動した人も、今回のウッディの決断や新しいキャラクターたちに心を動かされることでしょう。
特に長年シリーズを愛してきた人々にとっては、新しい視点からこの物語を楽しむことができる作品です。
親子で楽しみたい人々
『トイ・ストーリー4』は親子で楽しむのにも最適な映画です。子供たちはカラフルで楽しいキャラクターたちに魅了され、大人たちは物語に込められた深いテーマやメッセージに共感することができます。
特に、親としての視点から見ると、ウッディたちが子供たちに尽くす姿や、ボー・ピープのように自由に生きる選択がどのような意味を持つか、深く考えさせられる部分も多いです。
キアヌ・リーブスのファン
キアヌ・リーブスが声を担当するデューク・カブーンは、本作にユニークなスパイスを加えています。
彼の持つカリスマ性と独特のユーモアがキャラクターに反映されており、キアヌのファンにとっては必見のポイントです。
アクション映画で活躍する彼の魅力を、アニメーションの中でも感じられるこの作品は、キアヌ・リーブスの多彩な演技の幅を改めて確認できる機会となります。
評価のまとめ
『トイ・ストーリー4』は、長年愛されてきたシリーズに新しい風を吹き込んだ作品です。
ウッディやバズといった馴染みのキャラクターたちはもちろん、新キャラクターのフォーキーやデューク・カブーンなど、魅力的な人物が物語に深みを加えています。
特にウッディがこれまでの使命感を超えて、自分の人生を見つめ直す姿は、多くの観客にとって感動的な瞬間となりました。
また、シリーズ全体を通して描かれてきた「おもちゃの使命」というテーマが、本作で新たな視点から掘り下げられています。
フォーキーが象徴する「自己肯定感の欠如」や、ボー・ピープの自由な生き方は、現代社会における自己探求やアイデンティティの問題に通じる部分もあり、子供から大人まで多くの人々に響く内容です。
視覚的にも美しく、ピクサーならではの高いアニメーション技術が光るシーンが満載です。
全体として、『トイ・ストーリー4』は、笑いと涙、そして考えさせられるテーマがバランスよく詰まった作品であり、シリーズファンも新たに鑑賞する人々も楽しめる一本です。